2021年11月21日(日)

今年に入って初めて、2回連続で交流会が開催できました!

また来月は忘年会も開催する予定です。コロナ感染者もずっと減ったままで、このまま忘年会も無事開催できそうですね。

ゲーム制作の話

今回はゲーム制作の話が、個人的には興味深かったです。せっかくなのでちょっと語らせていただきますと…

映像、音楽、シナリオなどを組み合わせた芸術を総合芸術などと呼んだりしまして、はるか昔はミュージカル、近代では映画・テレビドラマなどと来て、ゲームというものが世間に浸透し始めたのは20世紀の終わり頃(1980年以降)でした。

さて、ゲームが総合芸術と見られるまでには、少し時間がかかっているのですね。任天堂のファミリーコンピューターが普及しても、貧相なドット絵、ショボい音楽、短いストーリーなどで、あくまで当時は「子供のおもちゃ」として位置づけられていました。

しかしハードウェアの急速な発展により、わずか10~20年程度で驚くほど精緻なグラフィック、豪華な音楽、長いストーリーなどを入れられるようになり、このあたりからようやく世間的にもゲームが芸術の一つとして認識されてきたようです。2021年の東京オリンピックでは、ついにゲーム音楽が開会式で使われるなど、日本のゲームも世界に誇れるレベルだと公に認知されてきました。

クールジャパンなどと日本の漫画やアニメが芸術と認識されているように、同じ過程でゲームというものが芸術として認識されてきたので、ゲーム制作というのが創作あるいは芸術活動の一つになっているわけです。ここ関西創作交流会でも、ゲーム制作をしておられる方は何人もいらっしゃいます。

というわけで、ゲーム、アニメ、映画製作なども、ここでは創作の一つとして数えています。

ちなみに第1回関西創作交流会は、参加者4人中3人がゲーム制作者でした。ほぼ「自作ゲームをやる会」でした。

ゲームってどうやって作るの?

それで私も簡単なゲームを作ったことがあるので、ゲーム制作をぜひおすすめしたいわけですが、それじゃどうやってゲーム作るの?って話です。

めちゃ簡単に説明すると、パソコン買って、「制作ツール」をダウンロードしたり買ったりしてこれを使います。素材(画像や音楽など)は別途用意するか、付属している素材集や、またはネットで有料や無料の素材を使わせてもらいます。

制作ツールはジャンルごとに違います。

すごく短時間でそれっぽいものを作るには?考えてみました。

ノベルゲーム

「ティラノビルダー」という2000円くらいのツールを買って、背景、音楽、効果音をどこかのフリー素材からダウンロードします。キャラクターは自分で描いてもいいですが、描かなくてもゲームは成立するし、実はキャラクターの素材集もあるのでそれを使わせてもらうと早いです。

後はテキストシナリオを用意し、ツールの使い方を少し覚えれば完成できます。

絵をかける人なら、自作の絵を使ってテキストシナリオを用意するだけでゲーム化できます。

RPGゲーム

RPGツクールという1万円くらいのツール(よくセールで安売りしてる)を使うと一番簡単に作れます。背景、キャラクターから音楽。効果音まで素材集があり、有料素材集も公式で出てますので、これらを使うと早いです。

後はシステムとストーリーを作ればいいだけです。なお戦闘は面倒なら省略できます。簡単なストーリーと仕掛けを作れば完成で、3分で終わるようなゲームなら数時間で完成できます。

アクション・シューティング・パズル

プログラミングが必要なので、一からやるには敷居が高いです。最近では万能ツールであるUnityを使うのが一般的ですが、C#というプログラミング言語を覚えないといけないので、馴染みのない方は大変です。

パズルはアルゴリズムを考えないといけないこともあります。

アクションは高校レベルの物理を使う場合があります。

シューティングは座標の計算が必要で、高校レベルの数学が必要なことがあります。

というわけで、初心者の方にはRPGかノベルゲームをおすすめします。ただプロレベルになると、要領よく作ればかなり短時間でできるジャンルなので、スキルのある方は逆にアクション系のゲームのほうが完成しやすいそうです。

どこで発表するの?

「ふりーむ」のような無料ゲームの投稿サイトから、ニコニコ動画の「RPGあつまーる」、同人即売会やダウンロード販売サイトなど、有料か無料かで異なります。

ただ投稿サイトは新着順で掲載され、短時間でトップページから落ちてしまうと誰も見てくれなくなるので、どこか別のところで発表しておきたいところです。大きめの同人即売会では自作ゲームカテゴリがあるのでおすすめです。

全国のアマチュアのゲーム制作者が有名所のゲーム投稿サイトに集まってしまい、自分の作品があっという間にトップから落ちてしまい、人々の目に触れさせることが難しくなっています。これは有料でも無料でも同じで、多くの制作者たちが自作ゲームの宣伝に苦労しているというのが現状です。

ツイッターのようなSNSで、自作ゲームを定期的に宣伝すると有効かもしれません。

しかし何よりまずは、自分の知り合いにやらせてみるのが一番楽しいです。

しんどいときは・・・

他の人を頼ってみてください。有料ゲームだと依頼も有料になりますが、無料ゲームなら無料で手伝ってくれる人がいます。そういう人を募集できるサイトとかあります。

ただ協力して制作する場合、人間関係のトラブルが起きる可能性があるのでご注意を。相手が「いつまでに何をすればいいかを具体的に」ちゃんと伝えてあげると相手を困らせずにすみます。

一番わかりやすいのは、ダミー素材を使ってゲームそのものを完成まで持っていき、ダミーを含んだゲームを見せて「ここにこういう素材を入れてください」と素材制作を頼むやり方です。

単一ジャンルの創作をしている方は、意外と多く「総合芸術の企画に参加してみたい」と思ってたりします。真面目に制作に取り組んでいれば、協力してくれる方は必ずいます。

というのが、大雑把すぎですがゲーム制作から発表までの流れです。

総合芸術のため難易度は高いのですが、うまく作れたときのインパクトは単一ジャンルに比べてはるかに絶大なので、興味ある方はぜひ挑戦してみてください。