2018年11月3日(土祝)、私ヴァレーとmk-2さんの2人で、大学の学園祭に行ってまいりました。一応のところ関西創作交流会の一環としての活動という名目でして、創作に関する様々な展示物を見てみたいというのが目的の一つでした。

幸運なことに晴天でして、学園祭を見て回るには都合がよかったです。昼から、およそ2時間ちょっとくらい見て回りました。
この大学は私の母校でして、私が在学当時に立ち上げた音楽系サークルのライブ演奏とかあったのですが、到着時点ですでに終わっていたので今回それはなしということで。

到着したのが13時30分くらいで、ちょっとだけ食事することにしました。私は「抹茶シュークリーム」というのを頼んだのですが、なんと、少し咳をした瞬間にシュークリームにかけてあった抹茶の粉が粉塵と化して私の顔面に巻き上げられ、そのまま地面に落としてしまいました。うむ、野外だとこういうトラブルもつきものということですね。
(漫画のようなシーンです)

さて、あんまり隅から隅まで見て回ると時間がないので、とりあえず気になるところだけ見て回ることにしました。
書道部、漫画研究会、文芸部、の展示物を見て回ろう、ということで。

書道部

書道もれっきとした芸術の一つです……悪筆の私にはなかなか感覚としてわかりにくいのですがorz
まず、書いてある文字がそれぞれ個性的なのですね。小学校の書道の授業などでは最初から何を書くかが決められているので「何の文字を書くか」については考える必要はありません。その選定からして、すでに芸術としての行為は始まっているわけでして。

書道というのは本当の素人にはわかりにくい芸術かもしれません。通常の書道では普通、すべて漢字で書かれます。中国の漢文みたいですね。なので、そのまま見てるだけではなかなか意味が理解できません。
それぞれの作品に説明書きがしてあったので、それを読むと理解できます。

さらに興味深いことに、なぜかその内容のネタがヴィジュアル系バントのことに関する内容が多かったです。V系バンドについて言及するとか、小学校でやったら怒られそうですが……しかしどんな芸術でも、自分の好きなことや興味のあることを詰め込んでこそ、表現の強さができるものと思っている身としては、よい選択ではないかと思います。
学校の授業では「好きな文章を書く」ということはほとんどしませんからね。興味のないことを書いていても力が入らないでしょう。このあたり、学校の授業はもっと生徒たちの創造性や興味を重視してほしいと、以前から思っていたことではあります。
(ちなみにヴィジュアル系バンドのファンはほぼ女性なので、ここの書道部は女性の割合がとても高いということが想像できます)

漢字だけでなく、文字というのはもともと人とかものとか、いろいろなものや概念を抽象化して、昔の人が記号として使えるようにしたものです。
つまりもともとは物体とか人とか概念だったりするので、いわば書道というのは、記号化したものをなぞっているわけですね。
漫画のキャラクターもある種の記号化がなされていてそれをなぞっているわけですから、広義で見れば似たようなことをしている、ともいえます。抽象度が違うだけで。

……ただちょっと思ったのが、書道はあまり独創性を出すことはできないかな、と。
絵画やイラストでは、原型が残らないくらい変形したりして「これは○○だ!」と宣言しても「そうなのか」で評価されそうですが、書道で元の文字を誰もわからないくらいに変形させて、「これは○○の文字なのです!」って自分で勝手にいっても怒られるだけかなと。
文字と認識できないくらいおかしなことをしたら(たとえば文字を擬人化して萌えキャラにするとか)、それは書道ではなく別の名前の芸術活動になるかもですね。それはそれで面白そうなのですが。

漫画研究会

漫画やイラストが読めます。今回一番楽しそうなところです。
漫画が冊子になって展示してあり、その場で読めます(持って帰りたい……)
イラストもいろいろで、アナログ系では色鉛筆が多かったと記憶しています。水彩画もありました。
デジタル道具の場合、パソコンで描いたイラストを印刷して展示してあったみたいです。

いろんな作品があったのですが、詳しくは覚えていません。……が、割と媚びていないというか、各自自分のやりたいことをやって独自性がそれぞれ出ているな、という話はしていました。
それぞれ個性や好みがあって、なかなか飽きませんでした。特にアナログ系のイラストは、デジタルではどうしても出しにくいランダム性(紙の質やタッチによって左右される)があり、デジタルによくある均一な質になっていないのが面白いですね。どんなふうに手を動かしたのかがわかります。

mk-2さんによれば、アニメ系の専門学校の学園祭に比べると「とてもまとも」らしいです(笑
ここは大学の学園祭ですから、あまり無茶なものは出せません。また職業的なにおいもしないので、あくまでサークル、課外活動としての内容なのですが、そこがいいところではないでしょうか。

漫画の、しっかりした冊子の作品も何冊が置いてありました。漫画を描くのはとても時間がかかります。課外活動といえど、相当な時間をつぎ込んで作られたものでしょう。
ただし作風はまちまちで、明らかにさほど時間をかけて作られたものではない、という作品もあれば、ものすごい時間を使ったと思われるものもありました。文章だけで終わる文芸部に比べると、活動に使う時間が多そうです。

文芸部

最後に文芸部です。念のため、文芸部というのは文章のみの冊子を発行する部活です。小説を書く部、といえばいいでしょうか(小説には限らないのですが
文芸部は喫茶店の形で展示してありました。何かというと、教室を一つ借りて内装が喫茶店風にしてあります。テーブルを囲むように椅子が配置されており、テーブルクロスが敷かれていて、テーブルの中央におやつが置いてあります。飲み物を注文することもできます。

そしてテーブルには冊子が何冊か置かれており、自由に読むことができます。私はオレンジジュースを飲みながらそれらを読んでおりました。
喫茶店にして、ついでに本を読ませるというのがなかなかいい工夫だと思いました。教室に冊子だけ置かれていたら、あまり読む気にはならなかったかもしれません。
小説というのは読むのに時間がかかりますし、漫画やイラストのように、一瞬で理解できる内容ではないんですね。

このような多くの人が出入りする展示会場では、あまり時間を使うようなことは敬遠したくなります。
当然、すべての小説を読む時間はありませんでしたが、最初の1章くらいは読むことができました。
そのお話は確か、陰陽師と巫女さんが宇宙人の魔物と戦うお話でした。しょっぱなからとてつもないタイトルなのですが(東方Projectのお話を参考にしたのかな?とも思いました)

……というわけで、気が付いたらすでに帰宅予定時刻になっており、そこで終わりました。
個人的には、やはり漫画研究会の出し物が面白かったかな?イラストの内容がとても個性的なんですね。テーマが「星」だったこともあり、きれいなイラストがたくさんありました。
いろいろと印象的なものがたくさんあったのですが、持ち帰ることができなかったのが残念です。

最後に、一緒に来てくださったmk-2さんにお礼申し上げます。やはり創作についていろいろ話しながら見て回れたのが大きかったように思います。一人で来ても「ふーん」で通り過ぎてしまったかもしれません。

関西創作交流会では毎回会議室で絵を描いたりしているのですが、たまには外に出るのもいいかと思います。まあ二次会とかでご飯食べたりしてますけど(笑
創作をやる人と一緒に展示物を見て回ると、意外な意見が聞けて見識が広がったりしますので。

おもしろいイベントがあったらまた企画するかもしれません。